従来の改善・改革の進め方では、もはや限界があるのでは?
この10年の間で、クライアントからのご依頼の内容が大きく変化してきていることを強く感じます。
外部のコンサルティングの支援を受けてうまく成果が出なかったというご経験はありませんか? 「過去にコンサルティングを受けて失敗をした。」「外部を導入することがトラウマとなってしまった」「社員の動機づけを行い、改善活動をもう一度再開して、経営成果創出と人材育成を行いたい」という引き合いを最近、多く受けるようになりました。これは従来のコンサルティングの限界を意味しているのでしょうか?
クライアントにその原因を聴きくと、「自社はコンサルティングを受ける以前の問題」と答えられます。従業員に改善活動を行うことの理解ややる気がなく、動機付けができていなかった。また管理・監督者のやる気や自身の思いを部下に伝え、活動に部下を巻き込み、活動をけん引していくことがまだまだできそうになかった。そもそも普段の業務の中で管理・監督者が部下を統率できておらず、このような中でコンサルティングを受けて活動をスタートさせても、活動がうまく推進されるはずがないということです。つまり、すべて「人」に関することが起因しているということでした。
現代は人の育ってきた環境も以前と比べると大きく変化しており、人の考えも多様化しています。これまでの常識が通用しなくなってきているのです。そのようなことからもコンサルティングそのものも現代社会を前提に変容していかなければならないと痛切に感じております。これらの変化に対応するためにも、「人」に目を向けた支援のあり方としてカウンセリング「来談者中心療法」では人を中心に置き、その人の自己解決能力を引き出し、やる気をおこさせる技術でもあります。この技術をコンサルティングに取り入れることにより、従来のコンサルティング手法では対応できていなかったメンタル面の領域も対応できるようになりました。
以上のことからも、私共を含め、現代社会に生きるすべての人に、自分自身が育ってきた時の過去の常識や自身の価値観だけで物事を判断するのはやめて、現状に適応するといった変化対応能力が問われているのだと強く感じております。
< 2017年2月 代表取締役 内山 三朗 記 >